ハコツールズ

画像・PDFの変換はインストール不要?ブラウザだけで処理する方法

「画像を軽くしたい」「写真を PDF にまとめたい」「PDF を分割したい」——こうしたファイル処理は、専用アプリをインストールしなくても、ブラウザを開くだけで完結します。このページでは、ハコツールズのファイル系ツールの使い分けを目的別にまとめ、そのうえで「なぜアップロードせずに処理できるのか」「どのくらいのサイズまで扱えるのか」という仕組みの話までを解説します。最大の特長は、選んだファイルが外部サーバーにアップロードされず、すべて端末内(ブラウザ内)で処理されること。身分証や契約書など、他人に見られたくないファイルでも安心して使えます。無料・登録不要です。

公開日: 2026年7月18日 / 更新日: 2026年8月7日

どのツールを使えばいい?目的別早見表

「容量を減らす」なら圧縮、「大きさを変える・形式を変える」ならリサイズ、「画像をまとめて 1 つの書類にする」なら PDF 変換、「PDF をくっつける・分ける」なら結合分割、「URL やテキストをコードにする」なら QR コード、が基本の使い分けです。

ツール名できること特徴・対応形式
画像一括圧縮ファイル容量を小さくする(メール添付・アップロード制限対策)出力形式の初期値はWebP・品質0.8。複数枚はZIPで一括ダウンロード
画像リサイズ大きさ(px)の変更・形式の変換(SNSアイコンなど)幅・高さ・倍率を指定、縦横比は自動維持。PNG↔JPEG↔WebP変換、出力は1辺20,000pxまで
画像切り抜き写真の一部だけを比率指定でトリミング比率を指定して切り抜き
HEIC→JPG 変換iPhoneのHEIC写真をJPGに変換Windowsで開けないHEIC形式に対応
画像PDF変換複数の画像を1つのPDFにまとめる(書類提出・領収書)JPG・PNG対応。ページ順の入れ替え可、元データをそのまま埋め込むため画質が落ちない
書類スキャンPDF化斜めから撮った書類の歪みを直してスキャン風のPDFにする四隅をドラッグして射影変換で台形補正。白黒・グレー・カラーを選択可、OCRは非対応
PDF記入・手書き署名PDFに文字・チェック・手書きサインを書き込む(申込書・同意書)画面で置いた内容を画像にして重ねる方式。書き込んだ文字の検索・コピーと、既存の入力欄への流し込みは不可
PDF透かし・ページ番号追加全ページに「社外秘」等の透かしとページ番号を一括で入れる(配布資料)位置・サイズ・不透明度・角度を指定。透かしは見た目の抑止で、コピー防止の機能はない
請求書・見積書PDF作成請求書・見積書をゼロから作ってPDFで保存する(フリーランス・個人事業主)消費税の税率別内訳と源泉徴収税額を自動計算。レイアウトは1種類固定で、文字は画像として書き出される
PDF結合・分割PDFの結合・分割・ページ抽出ページ範囲を「1-2,5,8-」のように指定可能。しおり・フォーム入力値は引き継がれない
PDF圧縮PDFのファイルサイズを小さくする(メール送付・提出フォーム)高圧縮・標準・画質優先の3段階。用紙の物理サイズは維持されるが文字のコピー・検索は不可になる
PDF画像変換PDFの各ページを画像(JPG/PNG)に変換解像度は72/150/300dpiから選択
PDFテキスト抽出PDF内の文字を抜き出してコピー・txt保存ページ範囲指定に対応。スキャン画像だけのPDFはテキスト層がなく抽出不可(OCR非対応)
カレンダー印刷PDFメーカー印刷用のカレンダーPDFを作成祝日付き・A4サイズ
ポスター分割印刷1枚の画像を分割して大判ポスターにするA4に分割して貼り合わせる方式
原稿用紙・作文用紙メーカー原稿用紙のPDFを作る。文章を入れるとマス目に流し込める200/400/600/800字・A4/B5・縦書き/横書きを選択
QRコード作成URLやテキストをQRコードにする誤り訂正レベルL/M/Q/Hを選択可(Hは約30%復元)。文字数上限はLで2,953バイト・Hで1,273バイト
QRコード読み取り画像に写ったQRコードを読み取るスクリーンショットからの読み取りに対応
ZIP解凍・圧縮ZIPの展開・複数ファイルのZIP化文字化けしたファイル名をShift_JISとして自動判定・再解釈。パスワード付きZIPは非対応

なぜアップロードなしで処理できる?

ブラウザには、ファイルを読み込む・画像を描き直す・バイト列を組み立てるための機能が最初から備わっているためです。ハコツールズのファイル系ツールは、その標準機能と JavaScript ライブラリだけを使って、読み込みから書き出しまでを端末の中で完結させています。

流れをもう少し具体的に説明します。ファイルを選ぶと、ブラウザは File API を通じてその中身をメモリ上のデータとして渡してくれます。画像なら createImageBitmap() でデコードし、Canvas に目的のサイズで描き直したうえで、canvas.toBlob() に品質を指定して JPEG や WebP として書き出します。圧縮ツールの「品質 0.8」という設定は、この toBlob() にそのまま渡されている値です。書き出したデータは URL.createObjectURL() でダウンロードリンクに変わります。この間、ネットワーク通信は一度も発生しません。

PDF は画像より構造が複雑なので、実績のあるライブラリを使っています。ページの結合・分割・生成には pdf-lib、既存 PDF の描画(各ページを画像として起こす処理)には pdf.js(pdfjs-dist)を使います。pdf.js はページの描画を Web Worker という別スレッドで行うため、ページ数の多い PDF を処理している間も画面の操作がひっかかりにくくなっています。iPhone の HEIC を JPG に変換する処理はデコード処理が重いため、WebAssembly を含む heic2any というライブラリを、そのツールを使うときだけ遅延読み込みしています。複数ファイルをまとめてダウンロードするときの ZIP 化には fflate、QR コードの生成には qrcode、読み取りには jsQR を使っています。いずれもブラウザ内で動くライブラリで、変換サーバーは存在しません。

ページを一度読み込んでしまえば、多くのツールは通信を切った状態でも動作します。機内モードにしてから処理する、といった使い方も可能です。

アップロード型の変換サイトは何が問題?

ファイルが自分の管理下を離れ、事業者のサーバーに一度保存される点です。一般的な「オンライン変換サイト」の多くはファイルをサーバーへ送ってから処理し、変換後のファイルをダウンロードさせる方式を取っています。

この方式そのものが不正だというわけではありませんが、扱うファイルによってはリスクになります。送信されたファイルが一定時間サーバー上に残ること、ダウンロード用 URL を知っていれば第三者もアクセスできる設計になっている場合があること、事業者の利用規約でアップロードされたデータの取り扱いが定められていることなど、確認すべき点が増えます。契約書、給与明細、身分証、社外秘の設計資料、患者や顧客の情報を含む書類といった持ち出しが許されないファイルでは、そもそも社内規程で外部サービスへのアップロードが禁止されていることも珍しくありません。

ブラウザ内で完結する方式なら、この検討自体が不要になります。ファイルが端末から出ないので、規程上も「ファイルを開いて保存し直した」のと同じ扱いになります。実際に通信が発生していないことは、ブラウザの開発者ツールのネットワークタブを開いた状態で処理してみれば確認できます。

目的別のおすすめの使い方

メール添付やアップロードで「容量が大きすぎる」と言われた

画像一括圧縮で写真の容量を減らします。3MB の写真が 300〜600KB 程度まで小さくなり、見た目の劣化はほとんど分かりません。複数枚をまとめて圧縮でき、結果は ZIP で一括ダウンロードできます。出力形式の初期値は WebP・品質 0.8 で、同じ見た目なら JPEG より小さく仕上がります。相手のソフトが WebP に対応していない可能性があるときは JPEG を選んでください。

PDF が重くて提出フォームに通らない

PDF圧縮を使います。各ページを一度画像として描き直し、JPEG に再圧縮してから PDF を組み直す方式です。圧縮レベルは 3 段階で、「高圧縮」は描画解像度を 50%・JPEG 品質を 0.4、「標準」は 75%・0.6、「画質優先」は 100%・0.8 に設定しています。用紙の物理サイズ(A4 なら A4)は維持されるので、印刷したときの寸法は変わりません。文字を検索したりコピーしたりする必要がある PDF には向かない点に注意してください。

SNS のアイコンやヘッダーにサイズを合わせたい

画像リサイズで幅・高さ・倍率を指定します。1200 x 800 の画像を 50% にすれば 600 x 400 になり、縦横比は保たれるので歪みません。PNG・JPEG・WebP の相互変換もここで行えます。出力は 1 辺 20,000px までで、それを超える指定はエラーとして止まります。指定した比率で切り抜きたいときは画像切り抜きのほうが向いています。

紙の書類や領収書の写真を 1 つの PDF にまとめたい

画像PDF変換に JPG・PNG を並べれば、1 画像 = 1 ページの PDF になります。ページ順の入れ替えや、A4 に収めるか画像サイズのままかも選べます。このツールは画像を再圧縮せず元のデータをそのまま PDF に埋め込むため画質が落ちません。そのぶん容量は元画像の合計に比例するので、軽くしたいときは先に圧縮してから PDF 化してください。

斜めから撮って台形に歪んだ写真は、書類スキャンPDF化(台形補正)を先に通します。書類の四隅をドラッグで指定すると射影変換で長方形に起こし、白黒・グレー・カラーを選んでスキャナで読んだような PDF にできます。真上から撮れている写真を束ねるだけなら、再圧縮しない画像PDF変換のほうが速くて画質も落ちません。

PDF の一部だけ抜き出したい・複数の PDF をつなげたい

PDF結合・分割を使います。ページ範囲は「1-2,5,8-」のように指定でき、必要なページだけを取り出したり、複数ファイルを 1 つに結合したりできます。ページの見た目はそのまま保たれますが、しおりやフォームの入力値など、ページではなく文書全体に紐づく情報は引き継がれません。

届いた PDF に記入して送り返したい

PDF記入・手書き署名で、ページの好きな位置に文字・チェック・丸・手書きのサインを置けます。印刷して書いてスキャンし直す往復が要りません。書き込んだ内容は画像としてページに重ねる方式なので、出力後の PDF ではその部分の文字を検索・コピーできない点だけ覚えておいてください。

PDF の中身を画像として使いたい

PDF画像変換で各ページを JPG または PNG に書き出せます。解像度は 72 / 150 / 300 dpi から選べます。PDF の内部単位である 1 ポイントが 72 分の 1 インチなので、300 dpi を選ぶと元の寸法の約 4.17 倍のピクセル数で描画されることになります。資料に貼るだけなら 150 dpi、印刷に使うなら 300 dpi が目安です。

URL やメニューを QR コードにして共有したい

QRコード作成に URL やテキストを入力するだけです。誤り訂正レベル(L/M/Q/H)を選べ、印刷して汚れや欠けが心配な場合は訂正能力の高い H(約 30% 復元)を選ぶと読み取りが安定します。ただし訂正情報に容量を割くぶん、入れられる文字数は減ります。8 ビットバイトモードの上限は L で 2,953 バイト、H では 1,273 バイトです。日本語は 1 文字あたり 3 バイト前後を消費するので、長文を入れたいときはレベルを下げるか、短縮 URL を使ってください。コードの周囲には 4 モジュール分の余白(クワイエットゾーン)を確保して出力しています。この余白を切り詰めると読み取り率が落ちるため、印刷時にトリミングしないでください。

どのくらいのサイズまで処理できる?

明確な上限値はなく、端末の空きメモリ次第です。サーバーの制限を受けない代わりに、処理できる量は使っている PC やスマホの性能に左右されます。

目安を掴むには、画像が展開されたときのメモリ量を考えると分かりやすくなります。Canvas 上の画像は圧縮されていない状態、つまり 1 画素あたり 4 バイト(赤・緑・青・透明度)を占めます。A4 を 300 dpi で描画すると 2,480 x 3,508 ピクセル、約 870 万画素になり、これだけで約 35MB のメモリを使います。10 ページの PDF を 300 dpi で一括変換すれば、途中の状態を含めて数百 MB を扱うことになる計算です。ファイル自体は数 MB でも、処理中のメモリはその数十倍に膨らみます。

実用上の感覚としては、一般的な PC なら数十 MB の PDF や 20〜30 枚程度の写真の一括処理は問題なく通ります。スマホ、特に古い端末では、ページ数の多い PDF の高解像度変換でタブが落ちることがあります。うまくいかないときは、解像度を 300 dpi から 150 dpi へ下げる、ファイルを数回に分けて処理する、他のタブを閉じてメモリを空ける、といった対処で通ることがほとんどです。

うまくいかないときはどうする?

原因の多くは「対応していない形式」か「PDF 側の制限」のどちらかです。よくあるケースと対処を挙げます。

  • HEIC の写真が読み込めない: 画像系ツールは JPEG・PNG に対応し、ツールによっては WebP も扱えます(画像 PDF 変換は JPG・PNG のみ)。iPhone の HEIC はHEIC→JPG 変換で先に変換するか、iPhone の「設定 → カメラ → フォーマット」を「互換性優先」にすると、以降の撮影分が JPG で保存されます。
  • PDF を開けないというエラーが出る: パスワード付き(暗号化された)PDF は読み込めません。閲覧パスワードを解除した状態で保存し直してから使ってください。
  • PDF から文字がコピーできない: スキャナーで取り込んだ書類は、中身が文字ではなく画像です。文字として扱うには文字認識(OCR)が別途必要になります。
  • 処理の途中で止まる・タブが落ちる: メモリ不足が疑われます。前の見出しで書いたとおり、解像度を下げるかファイルを分割して試してください。
  • QR コードが読み取れない: 印刷サイズが小さすぎるか、余白が足りていない可能性があります。誤り訂正レベルを H に上げ、前景と背景のコントラストを十分に取ってください。

各ツールの詳しい使い方・仕組みは、それぞれのツールページの解説をご覧ください:画像一括圧縮 /画像リサイズ /画像切り抜き /HEIC→JPG 変換 /画像PDF変換 /書類スキャンPDF化 /PDF結合・分割 /PDF圧縮 /PDF画像変換 /PDFテキスト抽出 /カレンダー印刷PDF /ポスター分割印刷 /原稿用紙・作文用紙メーカー /QRコード作成 /QRコード読み取り /ZIP解凍・圧縮

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