画像の圧縮・リサイズ・モザイク・文字入れをインストールなしで行う方法
画像加工でつまずくのは、たいてい「どのツールを使うか」ではなく「どの順番でやるか」と 「どこで元に戻せなくなるか」です。圧縮してから文字を入れると圧縮の効果が消え、 大きい写真にモザイクをかけると拡大したときに中身が読めてしまいます。 このページでは、ハコツールズの画像系ツールを用途から逆算して選ぶ手順と、失敗しやすい操作の実例と対処を実装の仕様に沿ってまとめます。 いずれも無料・登録不要で、選んだ画像は外部サーバーに送信されません。
公開日: 2026年7月18日 / 更新日: 2026年8月7日
どのツールを選べばいい?出口から逆算する
最初に決めるのは「この画像を最終的にどこに置くか」です。 置き場所が決まると、必要な寸法・形式・容量が自動的に決まり、使うツールも決まります。 逆に、出口を決めずに加工を始めると、途中で条件が変わってやり直しになります。
| ツール名 | できること | 特徴・対応形式 |
|---|---|---|
| 画像一括圧縮 | 寸法はそのままファイル容量を減らす | 品質・WebP形式が初期値(0.8)。長辺の上限を指定して縮小可、複数枚はZIPでまとめてダウンロード。JPEG・PNG・WebP対応 |
| 画像リサイズ | 画像の寸法(px)や形式を変更する | 幅・高さ・倍率の3通りで指定、縦横比は自動維持。出力は1辺20,000pxまで、形式は「元のまま」も選択可 |
| 画像切り抜き | 比率を固定してトリミングする | SNSのアイコンやサムネイル用に比率を固定してから使う |
| 画像モザイク | 写真の一部を隠す | ブロックサイズは5/10/20/40pxの4段階。取り返しのつかない加工で復元不可、出力はPNG固定 |
| 画像文字入れ | 画像の上にテキストを配置する | 書体はゴシック・明朝・丸ゴシックの3種。フォントサイズ初期値48px、縁取り・影を併用可、出力はPNG固定 |
| 証明写真メーカー | 規格サイズの証明写真を作る | 履歴書・マイナンバーカード・運転免許証・パスポートの4規格に対応。出力はJPEGとPDFの2種類 |
| 写真の面付け印刷レイアウト | 複数の写真を1枚の用紙にまとめて印刷用にする | L判・2L判・A4に対応、2/4/6/9面のレイアウトと白フチ・dpiを指定可。出力はJPEGとPDFの2種類 |
| HEIC→JPG 変換 | iPhoneのHEIC写真をJPGに変換する | そのままでは開けないHEIC形式を先に変換 |
| 写真の位置情報・Exif削除 | GPS位置情報や撮影情報を確認・削除する | Exifを一覧表示してから位置情報のみ、または全体を削除。対応形式はJPEGのみ |
| インスタグリッド画像分割 | 1枚の画像を複数枚に等分割する | 3×1/3×2/3×3または任意の行列数に対応。通常順・Instagram投稿順の連番を選択可、ZIP一括ダウンロードあり |
- メールやフォームに添付する(容量の制約だけがある)→ 寸法は変えず画像一括圧縮だけで足ります
- SNS のアイコン・サムネイルにする(表示枠が決まっている)→画像切り抜きで比率を固定してから画像リサイズで寸法を合わせます
- 公開する場所に人や住所が写っている→画像モザイクで該当箇所を潰します。 リサイズより先にやってはいけない理由は次の見出しで説明します
- 画像そのものに説明を載せたい(バナー・告知)→画像文字入れ
- 紙に印刷して提出する(規格寸法がある)→証明写真メーカー。 画面用と違い、mm 単位の実寸が要求されます
- 複数の写真をまとめてコンビニで印刷したい(印刷代を節約したい)→写真の面付け印刷レイアウト。 証明写真メーカーとは逆に、規格サイズではなく複数の写真を1枚の用紙に集約する用途です
- iPhone で撮った写真がそもそも開けない→HEIC→JPG 変換を先に通します
- 写真に撮影場所が記録されているか不安(フリマ出品・メール添付)→写真の位置情報・Exif削除で GPS座標の有無を確認し、必要なら削除します
- 1枚の写真をInstagramのグリッドに連続投稿したい(プロフィールを1枚の絵に見せたい)→インスタグリッド画像分割で 等分割し、投稿順に並んだファイル名でダウンロードします
加工の順番はどう決める?
「切り抜き → リサイズ → モザイク・文字入れ → 圧縮」が基本の順番です。 寸法を変える処理を先に、寸法に依存する処理を後に、容量を減らす処理を最後に置きます。 この順番には理由が 2 つあります。
ひとつめ。モザイクの粗さも文字の大きさも、画像のピクセル数に対する絶対値です。 画像モザイクのブロックサイズは 5px・10px・20px・40px の 4 段階で、 指定した矩形をブロック単位の平均色で塗り替えます。幅 4,000px の写真に 10px のブロックをかけても、 潰れるのは幅の 0.25% 分でしかなく、拡大すれば元の内容が読み取れてしまいます。 同じ 10px でも、幅 800px に縮めた画像なら 1.25% 分になり、隠蔽の強さが 5 倍変わります。 文字入れのフォントサイズ(初期値 48px)も同様で、 4,000px の写真に 48px の文字を載せると、縮小表示ではほとんど読めません。先に最終的な寸法まで縮めてからこれらの処理を行ってください。
ふたつめ。圧縮を先にやると効果が消えます。 画像モザイクと画像文字入れの出力は PNG 固定です。PNG は可逆圧縮なので加工の途中で画質は落ちませんが、 写真では JPEG より容量が大きくなります。せっかく圧縮した画像にモザイクをかけると、 出力が PNG になって容量が元に戻る、あるいは膨らむことになります。 圧縮は必ず最後に回してください。
この順番は画質にも効きます。ブラウザ上の加工はすべて canvas に描き直して書き出すため、 JPEG で保存し直すたびに非可逆圧縮が重ねがけされ、劣化が蓄積します(世代劣化)。 中間ファイルが PNG なら劣化は起きません。非可逆な圧縮は最後の 1 回だけで済みます。
画像を軽くしたいときは?
寸法はそのままで容量だけ落としたいときは画像一括圧縮を使います。 品質の初期値は 0.8、出力形式の初期値は WebP です。この 0.8 という数値は、 ブラウザの書き出し処理にそのまま渡される品質パラメータで、0.1 から 1.0 まで動かせます。
実務上は 0.8 から下げていき、拡大して輪郭のにじみが気になったところで止めるのが早道です。 0.6 前後まで下げると容量は大きく減りますが、文字やイラストの輪郭では劣化が目に見えます。 写真だけなら 0.7 でも実用範囲に収まることが多く、 圧縮前後のサイズと削減率が一覧で出るので、数字を見ながら決められます。
このツールには「長辺の上限」を指定する欄もあり、指定すると縦横比を保ったまま縮小してから圧縮します。 指定した値より元画像が小さい場合は拡大されず、原寸のまま処理されます。 容量が目標まで落ちないときは、品質をさらに下げるより長辺を制限するほうが確実です。 1 辺を半分にすれば画素数は 4 分の 1 になるので、効き方が桁違いです。
複数枚をまとめて処理した場合は ZIP でまとめてダウンロードできます。 入力として受け付けるのは JPEG・PNG・WebP の 3 形式です。
画像のサイズや形式を変えるには?
画像リサイズでは、 幅・高さ・倍率の 3 つの指定方法から選べます。幅か高さのどちらかを指定すれば もう一方は縦横比を保って自動計算されるため、画像が歪むことはありません。 倍率指定は 100 を超える値も受け付けるので、拡大にも使えます。
出力の 1 辺には 20,000px の上限があり、これを超える指定はエラーで止まります。 主要ブラウザの描画領域の上限(およそ 32,767px)より十分手前で止めることで、 メモリ不足でタブが落ちるのを防いでいます。倍率指定でエラーが出るのはこれが理由です。
出力ファイル名には寸法が付き、写真_1200x900.jpgのような名前になります。元ファイルと同じ名前で書き出すと上書き事故が起きるため、 意図的にこうしています。複数枚を処理したときは ZIP でまとめて受け取れます。
形式は「元のまま」を選ぶこともできます。この場合、JPEG は JPEG、WebP は WebP のまま出力され、 それ以外(PNG や GIF など)はすべて PNG になります。 透過情報を失わず、かつ可逆で書き出せる形式に倒す判断です。 JPEG を選ぶと透過は失われるので、背景を透明にしたまま扱いたい画像では PNG か WebP を選んでください。
写真の一部を隠すには?
画像モザイクで、 隠したい範囲をドラッグして囲み、粗さを選ぶだけです。 処理はブロック単位で平均色を計算し、その色でブロック全体を塗り替える方式です。 透明度の情報は書き換えないので、透過部分はそのまま残ります。
ただし、この処理は取り返しがつきません。 平均色で画素を上書きしているため、元の画素値はどこにも残りません。 加工後のファイルから復元されることはなく、その意味では安全ですが、 自分が後から「もう少し狭い範囲でよかった」と思っても戻せません。 元ファイルは必ず別に残してから作業してください。出力は PNG 固定です。
隠す範囲の決め方にもコツがあります。顔を隠すなら、髪型や耳、 身につけている特徴的なものまで含めて広めに囲んでください。輪郭ぎりぎりでは足りません。 書類なら、伏せたい項目そのものだけでなく、そこから逆算できる情報 (通し番号、日付、部署名)も一緒に潰します。 隠し漏れの多くは「その情報単体では特定できないが、組み合わせると特定できる」ところで起きます。
写真に文字を入れるには?
画像文字入れでは、 テキストを画像の上に配置し、書体・サイズ・色・縁取り・影を指定できます。 書体はゴシック体・明朝体・丸ゴシックの 3 種類で、端末に入っているフォントを使う方式です。 Web フォントを読み込まないので、同じ設定でも Windows と Mac で字面がわずかに変わります。
初期値は、フォントサイズ 48px・白文字・黒の縁取り 2px・影のぼかし 4px です。 白文字に黒縁という組み合わせが初期値なのは、背景の明暗にかかわらず文字が読めるためで、 写真の上に載せる文字としては最も外しにくい設定です。 縁取りと影は併用でき、背景が複雑な写真でも文字が背景に沈みません。 設定できる範囲はフォントサイズが 1〜500px、縁取り幅が 0〜50px、影のぼかしが 0〜100px です。
文字の位置はドラッグで決めますが、プレビューは画面に収まるよう縮小表示されている点に注意してください。 指定する数値はあくまで元画像のピクセル基準です。 4,000px の写真で 48px の文字は、画面上では小さく見えても実寸では十分な大きさがあり、 逆に縮小表示だけを見て大きくしすぎると、書き出した画像で文字が画面いっぱいになります。最終的な寸法までリサイズしてから文字を入れると、この食い違いが起きません。 出力は PNG 固定です。
証明写真をスマホで作れる?
作れます。証明写真メーカーは、 スマホで撮った写真を規格サイズに切り抜き、L判用紙に複数枚並べた状態で書き出します。 用意している規格は履歴書(30×40mm)、マイナンバーカード(35×45mm)、 運転免許証(24×30mm)、パスポート(35×45mm)の 4 種類です。
寸法は mm を基準に計算し、印刷解像度 300dpi でピクセルに変換しています。 L判(89×127mm)は 1,051×1,500px として扱い、写真の間に 2mm の間隔を入れて自動で並べます。 画面用の画像と違い、証明写真は紙に出したときの実寸が要件なので、 ピクセル数ではなく mm から逆算する必要があります。
出力は JPEG と PDF の 2 種類です。PDF はページサイズを L判の実寸で作っているため、 コンビニのマルチコピー機で L判を選んで等倍出力すれば規格どおりの寸法になります。 ここで注意が要るのは、プリンター側の「用紙に合わせて拡大」や「フチなし印刷」です。 これらが有効だと数%拡大されて規格から外れるので、必ず切ってから印刷してください。 寸法がずれる原因はほぼこれです。
うまくいかないときの実例と対処
- 圧縮したら透明だった背景が黒くなった: 画像一括圧縮の出力は JPEG と WebP で、 JPEG は透過に対応していません。透過を残したいときは画像リサイズで PNG か WebP を選んでください
- 圧縮したのに容量が増えた: すでに強く圧縮された JPEG を高い品質で再エンコードすると起きます。 結果一覧に「増加」と表示されるので、品質を下げるか長辺の上限を指定して画素数から減らしてください
- iPhone の写真がファイル選択で選べない: HEIC 形式です。圧縮とリサイズが受け付けるのは JPEG・PNG・WebP なので、先にHEIC→JPG 変換を通してください
- モザイクをかけたのに拡大すると読めてしまう: ブロックサイズが元画像の画素数に対して小さすぎます。 粗さを 20px 以上に上げるか、先に必要な寸法までリサイズしてからかけ直してください
- 文字を入れたら容量が急に増えた: 出力が PNG 固定のためです。加工が終わってから圧縮してください
- リサイズでエラーが出る: 出力の 1 辺が 20,000px を超えています。倍率を下げてください
- 証明写真の印刷サイズが微妙に違う: プリンター側の自動拡大が原因です。等倍で出力してください
- 途中でタブが固まる・落ちる: 高画素の写真を大量に開くとメモリが不足します。 枚数を分けるか、他のタブを閉じてから試してください
ブラウザ完結だから安心して使える
ここで紹介したツールはすべて、ブラウザ内の JavaScript と Canvas API だけで画像を処理します。 画像ファイルが外部サーバーにアップロードされることはなく、 処理結果もブラウザのメモリ上にだけ存在します。身分証、顔写真、社外秘の資料など、 取り扱いに注意が必要な画像でも安心して加工できます。 ページを一度読み込んだ後なら、通信を切った状態でも動作します。
各ツールの詳しい仕様は、それぞれのツールページの解説をご覧ください:画像一括圧縮 /画像リサイズ /画像切り抜き /画像モザイク /画像文字入れ /証明写真メーカー /HEIC→JPG 変換 /写真の位置情報・Exif削除 /インスタグリッド画像分割
写真の加工ではなく、JAN-13(EAN-13)・EAN-8 のバーコード画像を新しく作りたい場合はバーコード作成が使えます。 既存の写真を編集するのではなく符号化した画像を生成する点が異なりますが、 ブラウザだけで完結し外部にデータを送らない点は共通です。
画像ファイルではなく画面そのものを演出に使いたい場合はLED電光掲示板メーカーが使えます。 テキストを入力すると画面いっぱいに流れる電光掲示板になり、応援ボードや店頭サインをその場で用意できます。