金融
iDeCo節税シミュレーター
iDeCoでいくら節税できる?年収・年齢・月額拠出額から、所得税・住民税の年間節税額と60歳までの累計節税額、想定運用益を計算します。年収別の節税額早見表つき。2026年(令和8年)の税制に対応。登録不要・無料。
公開日: / 更新:
会社員(第2号被保険者)の上限月額 23,000 円で計算します。入力欄の数値は入力例です。
使い方・仕組み解説
iDeCo でいくら節税できる?
iDeCo の年間節税額は「拠出額 ×(所得税率 + 住民税率 10%)」でほぼ決まります。年収 500 万円の会社員が上限の月 23,000 円を拠出すると年 41,700 円、年収 700 万円なら年 76,300 円が所得税・住民税から減ります。
本ツールは年収・年齢・月額拠出額から、iDeCo(個人型確定拠出年金)加入による所得税と住民税の節税効果を計算する無料シミュレーターです。年間の節税額だけでなく、60 歳までの累計節税額と想定利回りに基づく運用益もあわせて試算できます。2026 年(令和 8 年分)の基礎控除・給与所得控除に対応し、すべてブラウザ内で計算されるため入力データがサーバーに送信されることはありません。
使い方
- 年収(額面。ボーナス込みの総支給額)を万円単位で入力します
- 現在の年齢を入力します(20〜59 歳)。60 歳までの残り年数から累計額を計算します
- 月額拠出額を入力します(会社員・企業年金なしの上限は 23,000 円。iDeCo の掛金は 5,000 円以上 1,000 円単位で設定します)
- 想定利回りを入力します(運用益の概算に使います。不要なら 0 で構いません)
- 「節税額を計算する」を押すと、年間節税額・60 歳までの累計節税額・想定運用益が表示されます
iDeCo の節税の仕組みは?計算式は?
iDeCo の掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から差し引かれます。課税所得が掛金の分だけ減るため、節税額 = 年間掛金 ×(所得税率 × 1.021 + 住民税率 10%)という単純な式で概算できます(1.021 は復興特別所得税)。年収 500 万円・30 歳・40 歳未満・月額 23,000 円拠出の場合は次のとおりです。
- 年間拠出額: 23,000 × 12 = 276,000 円
- iDeCo なしの課税所得: 1,785,000 円(所得税率 5% の区分)
- iDeCo ありの課税所得: 1,785,000 − 276,000 = 1,509,000 円
- 所得税の減少: 91,100 円 → 77,000 円で 14,100 円(276,000 × 5% × 1.021 に相当)
- 住民税の減少: 237,000 円 → 209,400 円で 27,600 円(276,000 × 10%)
- 年間の節税額: 41,700 円
30 歳から 60 歳まで 30 年間続けると、拠出総額 828 万円に対して累計節税額は 1,251,000 円です。実質的な負担は 828 万円 − 125 万円 = 約 703 万円で、掛金の 15% が戻ってくる計算になります。ここに運用益が上乗せされます。
年収別の節税額はいくら?
30 歳・月額 23,000 円拠出・40 歳未満・扶養なし・協会けんぽ(東京都)を前提とした目安です。60 歳までの累計は 30 年分で計算しています。
| 年収(額面) | 年間の節税額 | 60 歳までの累計 |
|---|---|---|
| 300 万円 | 41,700 円 | 1,251,000 円 |
| 400 万円 | 41,700 円 | 1,251,000 円 |
| 500 万円 | 41,700 円 | 1,251,000 円 |
| 600 万円 | 55,800 円 | 1,674,000 円 |
| 700 万円 | 76,300 円 | 2,289,000 円 |
| 800 万円 | 83,900 円 | 2,517,000 円 |
| 1,000 万円 | 84,000 円 | 2,520,000 円 |
年収 300〜500 万円で節税額が同じなのは、いずれも所得税率 5% の区分に収まるためです。2026 年(令和 8 年分)は基礎控除が 104 万円、給与所得控除の最低保障が 74 万円に引き上げられた結果、以前より高い年収まで 5% の区分にとどまるようになりました。節税額を左右するのは年収そのものではなく、課税所得がどの税率区分に入るかだと理解しておくと見通しが立ちます。
なお扶養控除・配偶者控除・生命保険料控除など他の所得控除がある人は課税所得が下がるため、実際の節税額はこの表より小さくなることがあります。控除を積み上げた状態での税額は年末調整還付金シミュレーターで確認できます。
iDeCo の掛金上限は?
加入者区分によって異なり、会社員(企業年金なし)は月額 23,000 円です(2026 年 7 月時点)。
- 会社員(企業年金なし): 月額 23,000 円(年額 276,000 円)
- 自営業者・フリーランス(第 1 号被保険者): 月額 68,000 円(国民年金基金や付加保険料と合算)
- 公務員・企業年金(確定給付型)のある会社員: 月額 20,000 円(2024 年 12 月の改正で 12,000 円から引き上げ。企業年金等の掛金相当額との合算で月額 55,000 円が上限)
- 専業主婦・主夫(第 3 号被保険者): 月額 23,000 円
本ツールは会社員(月額上限 23,000 円)を前提に計算しています。なお 2026 年 12 月 1 日施行の改正で、第 2 号被保険者(会社員・公務員)の上限は企業年金等と共通の月額 62,000 円に引き上げられます(2026 年 12 月拠出分・2027 年 1 月引落分から)。本ツールは現行の上限で計算しているため、施行後は上限まで拠出できる人の節税額はこれより大きくなります。
掛金額は年 1 回まで変更でき、家計が苦しいときは月 5,000 円まで下げる、あるいは拠出を停止して運用だけ続ける(運用指図者になる)こともできます。ただし拠出を止めている間は所得控除が受けられず、口座管理手数料だけが発生し続ける点に注意してください。
節税以外のメリットは?運用益はどれくらい非課税になる?
iDeCo の税制優遇は掛金の所得控除だけではありません。運用中に生じた利息・配当・売却益がすべて非課税になります。通常の課税口座なら運用益に 20.315% の税金がかかるため、長期になるほどこちらの効果が大きくなります。
たとえば 30 歳から月 23,000 円を年利 3% で 30 年間運用した場合、拠出総額 828 万円に対して運用益は約 524 万円です。課税口座なら 524 万円 × 20.315% = 約 106 万円が税金として引かれるところ、iDeCo なら 0 円で済みます。掛金の所得控除による節税 125 万円と合わせると、税制優遇だけで約 231 万円の差が生まれる計算です。
iDeCo のデメリットや注意点は?
最大のデメリットは原則 60 歳まで一切引き出せないことです。住宅購入・教育費・失業といった中途の資金需要には使えないため、生活防衛資金や 5〜10 年以内に使う予定のお金は iDeCo に入れるべきではありません。
- 60 歳で受け取るには通算加入者等期間が 10 年必要です。50 歳を過ぎて加入した場合は受給開始年齢が段階的に後ろ倒しになります(最長で 65 歳)
- 手数料がかかります。加入時に国民年金基金連合会へ支払う手数料に加え、拠出のたびにかかる収納手数料と資産管理をする信託銀行への事務委託手数料が毎月発生し、運営管理機関によってはさらに上乗せされます。金額は金融機関ごとに異なるため、加入前に必ず比較してください
- 元本割れのリスクがあります。投資信託で運用する場合、受取時に拠出総額を下回る可能性があります。元本確保型(定期預金・保険)を選ぶこともできますが、低金利下では手数料が利息を上回り目減りすることがあります
- 受取時には課税されます。iDeCo は「非課税」ではなく「課税の繰り延べ + 控除の優遇」です
受け取るときに税金はかかる?
かかります。ただし一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除が使えるため、多くの場合は税負担を抑えられます。
一時金で受け取る場合は掛金の拠出期間を勤続年数とみなして退職所得控除を計算します。30 年拠出していれば控除は 800 万円 + 70 万円 × 10 = 1,500 万円となり、この範囲なら税金はかかりません。問題になるのは会社の退職金と受取時期が近い場合で、勤続期間が重複する部分は二重に控除できないため控除額が圧縮されます。令和 7 年度税制改正により、令和 8 年 1 月 1 日以後に支払を受ける確定拠出年金の一時金については、前年以前 9 年内(改正前は 4 年内)に退職手当等を受け取っていると調整の対象になりました(いわゆる「5 年ルール」から「10 年ルール」への変更)。受取時の税額は退職金手取り計算で試算できます。
iDeCo と NISA はどちらを先に使うべき?
引き出しの自由度を優先するなら NISA、節税額を優先するなら iDeCo が有利です。NISA は運用益が非課税になるだけですが、iDeCo は掛金の所得控除が加わるぶん、拠出した時点で確実にリターンが確定します。
判断の目安は、そのお金を 60 歳より前に使う可能性があるかどうかです。老後資金と割り切れる分は iDeCo、住宅資金や教育資金として動かす可能性がある分は NISA、という配分が扱いやすい形になります。両者の節税額を数字で比べたい場合は新NISAとiDeCoはどっちを先に?節税額を比べて選ぶのガイドを参照してください。
注意事項
- 協会けんぽ(東京都)加入・扶養なし・基礎控除以外の所得控除なしの会社員を想定した概算です。他の所得控除(配偶者控除・生命保険料控除など)がある場合、実際の節税額はこれより少なくなることがあります
- 住民税の節税額は所得割(10%)のみを対象に計算しています。均等割は所得の多寡にかかわらず定額のため iDeCo では減りません
- 運用益は年 1 回複利の仮定による単純計算で、実際の運用成果を保証するものではありません。元本割れのリスクがあります
- 手数料は本ツールの計算に含めていません。長期では無視できない金額になるため、実際の損益は手数料を差し引いて判断してください
- iDeCo は原則 60 歳まで引き出せません。流動性が必要な資金は NISA(つみたて投資枠)などで運用することをおすすめします
- 年収から手取りを計算するなら手取り計算、積立の長期シミュレーションは積立シミュレーター、早期リタイアの検討はFIRE シミュレーターもご利用ください
- 手取りから始める資産形成の全体像は資産形成シミュレーションは何から始める?のガイドで解説しています
根拠にした資料
このツールが使っている税率・保険料率・控除額は、次の公的資料に基づいています(リンクの到達確認は2026 年 7 月時点)。
- 確定拠出年金制度(拠出限度額) — 厚生労働省
- iDeCo(個人型確定拠出年金)をはじめよう — iDeCo 公式サイト(国民年金基金連合会)
- No.1135 小規模企業共済等掛金控除 — 国税庁
- 令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について — 国税庁(令和8年分)
- No.2260 所得税の税率 — 国税庁
改正で変わる数値: 拠出限度額は確定拠出年金法の政令で定められ、加入区分ごとに改正のたびに変わります(直近の改正内容は上記「iDeCo の掛金上限は?」を参照)。節税額の計算に使う所得税の税率表・基礎控除・給与所得控除は毎年の税制改正の対象で、社会保険料率も年度ごとに改定されます。受け取り時の退職所得控除の扱いも税制改正の議論が続いています。
よくある質問
- iDeCoでいくら節税できますか?
- 節税額は「年間掛金 x (所得税率 x 1.021 + 住民税率10%)」で概算できます。年収500万円の会社員が上限の月23,000円(年276,000円)を拠出した場合、所得税14,100円と住民税27,600円で年間41,700円の節税です。30歳から60歳まで30年間続けると累計1,251,000円になります。年収700万円なら所得税率が上がるため年76,300円です。
- iDeCoの掛金上限はいくらですか?
- 2026年7月時点では、会社員(企業年金なし)は月額23,000円、自営業者は月額68,000円、公務員は月額20,000円(2024年12月の改正で12,000円から引き上げ。企業年金等との合算で月額55,000円が上限)です。2026年12月1日施行の改正で第2号被保険者の上限は共通枠の月額62,000円に引き上げられます。本ツールは現行の会社員の上限23,000円で計算します。
- iDeCoの節税の仕組みは?
- iDeCoの掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から差し引かれます。課税所得が減ることで所得税と住民税が下がるため、掛金の15〜30%程度(所得税率+住民税率10%に相当)が実質的に戻ってきます。さらに運用益も非課税で、課税口座なら20.315%かかる税金がゼロになります。
- iDeCoのデメリットは何ですか?
- 原則60歳まで一切引き出せない点が最大のデメリットです。60歳で受け取るには通算加入者等期間が10年必要で、50歳を過ぎて加入すると受給開始が最長65歳まで後ろ倒しになります。加えて加入時・毎月の手数料がかかり、投資信託で運用する場合は元本割れのリスクもあります。受取時にも退職所得または雑所得として課税されるため、iDeCoは「非課税」ではなく「課税の繰り延べと控除の優遇」です。
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