金融
相続税シミュレーター(簡易計算)
相続税はいくら?遺産総額・法定相続人数・配偶者の有無を入力するだけで、基礎控除(3,000万円+600万円×人数)と配偶者の税額軽減を適用した相続税額を無料で概算。税率表・遺産額別の早見表・二次相続の比較つき。登録不要・ブラウザ内完結。
公開日: / 更新:
入力欄の数値はあくまで入力例です。ご自身の状況に合わせて変更してください。
使い方・仕組み解説
相続税シミュレーターとは?
相続税シミュレーターは、遺産総額・法定相続人数・配偶者の有無を入力するだけで相続税の概算額を計算できる無料ツールです。基礎控除(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数)と配偶者の税額軽減を自動で適用し、相続税の総額と相続人ごとの負担額の内訳まで表示します。入力した金額がサーバーに送信されることはなく、すべてブラウザ内で計算が完結します。
相続税は「遺産があれば必ずかかる税金」ではありません。基礎控除を超えた部分にだけ課税されるため、相続税の申告が必要になるのは亡くなった方全体の 1 割弱にとどまります。まずは自分の家庭が課税ラインを超えるのかどうかを、このツールで確認してみてください。
相続税シミュレーターの使い方は?
- 遺産総額(不動産・預貯金・有価証券などの合計額)を万円単位で入力します
- 法定相続人数(配偶者を含む人数)を入力します
- 配偶者がいる場合は「配偶者あり」にチェックを入れます
- 「相続税を計算する」を押すと、納税額と内訳が表示されます
遺産総額に入れるのは「相続開始時の時価」です。預貯金は残高、上場株式は原則として相続開始日の終値、土地は路線価(公示地価のおよそ 8 割)、建物は固定資産税評価額(時価のおよそ 6〜7 割)で評価します。この評価額で入れると、実態に近い試算になります。
相続税の計算方法は?
相続税は「課税遺産総額をいったん法定相続分で按分してから税率をかけ、その合計を実際の取得割合で配り直す」という 2 段構えで計算します。手順は次の 5 ステップです。
- 遺産総額から基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数)を差し引き、課税遺産総額を求める
- 課税遺産総額を法定相続分で按分し、各人の取得額に税率表(10%〜55% の 8 段階)を適用して税額を求める
- 各人の税額を合算して「相続税の総額」を出す
- 相続税の総額を実際の取得割合で按分し、各相続人の納付税額を決める
- 配偶者の税額軽減などの税額控除を適用する
たとえば遺産 1 億円、配偶者 + 子 2 人(法定相続人 3 人)の場合は次のように数字が動きます。
- 基礎控除: 3,000万 + 600万 × 3 = 4,800万円
- 課税遺産総額: 1億 − 4,800万 = 5,200万円
- 法定相続分で按分: 配偶者 1/2 = 2,600万円、子は各 1/4 = 1,300万円
- 配偶者の分の税額: 2,600万 × 15% − 50万 = 340万円
- 子 1 人の分の税額: 1,300万 × 15% − 50万 = 145万円
- 相続税の総額: 340万 + 145万 × 2 = 630万円
- 実際の取得割合(法定相続分どおり)で按分: 配偶者 315万円、子 各157.5万円
- 配偶者の税額軽減で配偶者分は 0 円 → 納税額は子 2 人分の合計 315万円
税率をかける相手は、あくまで法定相続分で割った金額です。「遺産総額」でも「実際に受け取った額」でもありません。相続人が多いほど 1 人あたりの按分額が小さくなり、低い税率が適用されます。人数が増えると基礎控除に加えて税率の面でも税額が下がるわけです。
相続税の税率表(速算表)は?
法定相続分に応じた取得金額ごとに、以下の税率と控除額を使います(相続税法 16 条)。税額 = 取得金額 × 税率 − 控除額 です。
| 法定相続分に応じた取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | — |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
遺産額別の相続税はいくら?早見表
下の表は、法定相続分どおりに遺産を分けた場合の納税額の合計(配偶者の税額軽減を適用した後)です。遺産 1 億円でも、配偶者 + 子 2 人なら 315 万円、子 2 人だけなら 770 万円と 2 倍以上の差がつきます。配偶者がいる一次相続と、配偶者がいない二次相続の負担の違いがはっきり出るところです。
| 遺産総額 | 配偶者 + 子1人 | 配偶者 + 子2人 | 子1人のみ | 子2人のみ |
|---|---|---|---|---|
| 5,000万円 | 約 40 万円 | 約 10 万円 | 約 160 万円 | 約 80 万円 |
| 7,000万円 | 約 160 万円 | 約 113 万円 | 約 480 万円 | 約 320 万円 |
| 1億円 | 約 385 万円 | 約 315 万円 | 約 1,220 万円 | 約 770 万円 |
| 1億5,000万円 | 約 920 万円 | 約 748 万円 | 約 2,860 万円 | 約 1,840 万円 |
| 2億円 | 約 1,670 万円 | 約 1,350 万円 | 約 4,860 万円 | 約 3,340 万円 |
| 3億円 | 約 3,460 万円 | 約 2,860 万円 | 約 9,180 万円 | 約 6,920 万円 |
いずれも小規模宅地等の特例や生命保険の非課税枠を使わない前提の数字です。実際にはこれらの特例で課税価格が下がり、表より税額が小さくなるケースが多くあります。
基礎控除とは?いくらから相続税がかかる?
基礎控除は、すべての相続で無条件に差し引ける非課税枠で、計算式は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数」です。遺産がこの金額以下なら相続税は 0 円で、申告も不要です。
- 相続人 1 人: 3,600万円
- 相続人 2 人: 4,200万円
- 相続人 3 人: 4,800万円
- 相続人 4 人: 5,400万円
- 相続人 5 人: 6,000万円
人数にカウントするのは「法定相続人」であり、実際に遺産を受け取ったかどうかは関係ありません。相続放棄をした人も人数には含めます。養子は、実子がいる場合は 1 人まで、実子がいない場合は 2 人までしか算入できません(相続税法 15 条)。
法定相続分はどう決まる?
法定相続分は民法 900 条で相続人の組み合わせごとに決まっています。配偶者は常に相続人になり、それ以外は子(第 1 順位)→ 直系尊属(第 2 順位)→ 兄弟姉妹(第 3 順位)の順で、上位がいれば下位は相続人になりません。
- 配偶者と子: 配偶者 1/2、子全体で 1/2(子が複数なら均等に分ける)
- 配偶者と父母: 配偶者 2/3、父母全体で 1/3
- 配偶者と兄弟姉妹: 配偶者 3/4、兄弟姉妹全体で 1/4
- 配偶者のみ: 全部
- 子のみ(配偶者がいない): 子で均等に分ける
本ツールは「配偶者と子」「子のみ」のパターンを前提に按分しています。父母や兄弟姉妹が相続人になるケースでは按分比率が変わるため、目安としてご利用ください。
配偶者の税額軽減で相続税はどこまで下がる?
配偶者が取得した遺産のうち、法定相続分または 1 億 6,000 万円のいずれか大きい方までは相続税がかかりません(相続税法 19 条の 2、正式名称は「配偶者に対する相続税額の軽減」)。たとえば遺産 2 億円で配偶者と子 1 人なら、配偶者の法定相続分は 1 億円ですが、1 億 6,000 万円のほうが大きいため、配偶者が 1 億 6,000 万円まで取得しても納税は 0 円です。
この軽減は相続税の申告をして初めて使えます。「配偶者の税額軽減を使えば税額が 0 円になる」場合でも、申告書の提出そのものは必要になります。また、遺産分割が申告期限までにまとまらないと原則として適用できません(「申告期限後 3 年以内の分割見込書」を提出しておけば、後から分割が決まった時点で適用できます)。
二次相続まで考えると何が変わる?
配偶者の税額軽減を目一杯使うと一次相続の税額は下がりますが、その配偶者が亡くなる二次相続では相続人が 1 人減り、基礎控除も小さくなるため、合計の税負担がかえって増えることがあります。遺産 1 億円・配偶者 + 子 2 人で、配偶者自身に固有の財産がないと仮定して比較すると次のようになります。
- 配偶者が全額(1 億円)を取得: 一次相続は税額軽減で 0 円。二次相続で子 2 人が 1 億円を相続 → 基礎控除 4,200万円、課税遺産 5,800万円、1 人あたり 2,900万 × 15% − 50万 = 385万円 → 合計 770万円
- 法定相続分どおり(配偶者 1/2): 一次相続 315万円。二次相続で子 2 人が 5,000万円を相続 → 基礎控除 4,200万円、課税遺産 800万円、1 人あたり 400万 × 10% = 40万円 → 合計 395万円
- 配偶者が取得しない(子 2 人で全額): 一次相続 630万円、二次相続 0 円 → 合計 630万円
このケースでは法定相続分どおりに分けるのが最も安く、配偶者に全部寄せた場合の約半分で済みます。配偶者に固有の財産がある場合や、配偶者の生活資金をどれだけ残すかによって最適解は変わるため、一次相続だけを見て判断しないことが重要です。
相続税を下げる主な特例は?
本ツールの計算には含まれていませんが、実務で税額を大きく動かすのは次の特例です。いずれも遺産総額そのものを減らす(課税価格を下げる)効果があります。
- 小規模宅地等の特例: 自宅の敷地(特定居住用宅地等)は 330㎡ まで評価額を 80% 減額できます。事業用宅地は 400㎡ まで 80%、貸付事業用宅地は 200㎡ まで 50% 減額です。路線価 5,000万円の自宅敷地なら評価額が 1,000万円になり、それだけで基礎控除の範囲に収まることも珍しくありません
- 生命保険金・死亡退職金の非課税枠: それぞれ「500万円 × 法定相続人数」まで非課税です。相続人 3 人なら生命保険で 1,500万円、死亡退職金で 1,500万円が課税対象から外れます
- 債務控除・葬式費用: 住宅ローンなどの借入金、未払いの医療費や税金、通夜・告別式の費用は遺産総額から差し引けます(香典返しや初七日以降の法要費用は対象外)
- 未成年者控除・障害者控除: 未成年者は「10万円 × (18歳 − 相続時の年齢)」、障害者は「10万円 × (85歳 − 相続時の年齢)」(特別障害者は 20万円)を税額から直接差し引けます
相続税の申告期限と納付はいつまで?
相続税の申告と納付の期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から 10 か月以内です(相続税法 27 条)。提出先は被相続人の住所地を管轄する税務署で、相続人が全国に散っていても同じ税務署にまとめて提出します。
10 か月は、戸籍の収集・相続人の確定・財産の洗い出し・不動産の評価・遺産分割協議までを終える期限としては決して長くありません。期限を過ぎると無申告加算税(原則 15〜20%)と延滞税がかかるうえ、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例といった「申告が要件になっている特例」が使えなくなるリスクがあります。相続が発生したら、まず遺産の概算を把握して申告が必要かどうかを早めに判断してください。
注意事項
- 本ツールは法定相続分どおりに取得する前提の概算です。実際の遺産分割協議の内容によって各人の納税額は変わります
- 小規模宅地等の特例、生命保険・死亡退職金の非課税枠、債務控除、葬式費用の控除、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除は計算に含めていません
- 配偶者・子・父母以外の人(兄弟姉妹、孫、甥姪など)が相続する場合、その人の相続税額は 2 割加算されます(相続税法 18 条)。本ツールは加算を考慮していません
- 相続時精算課税制度を利用した生前贈与や、相続開始前一定期間内の暦年贈与は遺産に加算する必要があります
- 正確な税額の計算や節税対策については、税理士などの専門家にご相談ください
- 相続税の考え方や遺産額別の目安は相続税はいくらから?基礎控除の計算と遺産額別の早見表のガイドでも解説しています
- 関連ツール: 退職金を受け取る場合の手取りは退職金手取り計算、相続した資産の運用シミュレーションは積立シミュレーター、年収からの手取りは手取り計算をご利用ください
根拠にした資料
このツールが使っている税率・保険料率・控除額は、次の公的資料に基づいています(リンクの到達確認は2026 年 7 月時点)。
- No.4152 相続税の計算 — 国税庁
- No.4132 相続人の範囲と法定相続分 — 国税庁
- No.4158 配偶者の税額の軽減 — 国税庁
- No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例) — 国税庁
改正で変わる数値: 基礎控除「3,000 万円 + 600 万円 × 法定相続人の数」と 10〜55% の税率表は平成 27 年 1 月 1 日以降の相続に適用される値で、それ以前は基礎控除がより大きく最高税率も 50% でした。相続税法の改正で再び変わりえます。生前贈与の加算期間は令和 6 年以降の贈与から段階的に 3 年から 7 年へ延長中です。
よくある質問
- 相続税の基礎控除額はいくら?
- 3,000万円 + 600万円 x 法定相続人数です。たとえば配偶者と子2人(計3人)なら基礎控除は4,800万円で、遺産がこれ以下なら相続税はかかりません。
- 配偶者の相続税はかからない?
- 配偶者控除により、配偶者が取得した遺産が法定相続分または1億6,000万円のいずれか大きい方までは非課税です。本ツールでは法定相続分どおりに取得する前提で配偶者の税額を0円として計算しています。
- 相続税の最高税率は何%?
- 法定相続分に応じた取得額が6億円を超える部分に対して55%です。税率は10%から55%までの8段階の累進課税で、取得額が大きいほど高い税率が適用されます。ただし税率をかける相手は遺産総額でも実際の取得額でもなく、課税遺産総額を法定相続分で按分した金額です。
- 相続税の申告期限はいつまでですか?
- 被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の住所地の税務署へ申告・納付します。期限を過ぎると無申告加算税や延滞税がかかるだけでなく、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例といった申告が要件になっている特例が使えなくなる可能性があります。
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