ハコツールズ

PDF黒塗り・墨消し

黒い四角を重ねただけの黒塗りは、下の文字がデータとして残り、コピーすれば読めてしまいます。塗ったページを画像に変えてから塗りつぶし、文字が消えたことを保存前に確認できます。

入力した内容やファイルは、この端末のブラウザの中だけで処理します。サーバーには送りません。確かめ方

公開: / 更新: / 制作・運営: ハコツールズ運営者

PDF ファイルをドロップまたは選択

ファイルはブラウザ内で処理され、サーバーには送信されません

PDF の黒塗り(墨消し)は、書類の中の見せたくない部分を他人が読めない状態にしてから渡す作業です。このツールは隠したい範囲をドラッグで囲むと、そのページを画像に変換してから黒く塗るため、下にあった文字はテキストとして残りません。

  1. 黒塗りしたい PDF をドラッグ&ドロップ、または「ファイルを選択」で読み込みます
  2. 表示されたページの上で、隠したい範囲をドラッグして囲みます(1 ページに何か所でも指定できます)
  3. 別のページも塗るときは「次のページ」で送ります。ヘッダーの社名のように全ページ同じ位置を消すなら「同じ位置を全ページに適用する」にチェックを入れます
  4. 解像度と JPEG の画質を選びます(既定は 150 DPI・標準)
  5. 「黒塗りして保存」を押すと、文字が消えたかを自動で確認してから PDF がダウンロードされます。確認が取れなかったときは保存せずに中止します

黒塗りしたはずの文字が後から見えてしまうのはなぜ?

文字の上に黒い四角を「重ねた」だけだからです。PDF は、描かれている図形と、その下にある文字データを別々に持っています。四角を重ねても文字データはページの中にそのまま残るので、受け取った側がテキストをコピーしたり、図形だけを削除したりすれば元の内容が読めてしまいます。

Word や Excel で文字の上に黒い図形を置いてから PDF に書き出しても、文字データは残ります。白い図形で覆う「白塗り」、黒の蛍光ペン、画像として貼った黒帯も、下の文字を消す働きはありません。2019 年 1 月には、米国のポール・マナフォート元選挙対策本部長の弁護団が裁判所に出した書面がこの状態でした。黒塗りの箇所を選択してコピーすると伏せたはずの文章がそのまま貼り付けられ、その内容が報道されています。

確実に消すには、文字データそのものを無くす必要があります。このツールは塗ったページを一度画像(画素の集まり)に変換し、その画像の上に黒を塗ります。画像には「どこに何の文字があるか」という情報が無いため、復元の手がかりが残りません。

四角を重ねるだけ画像化してから塗る黒帯の下に文字データが残るコピー・抽出で読めてしまうページ全体が画素になる抽出できる文字が残らない
左は黒い四角を重ねただけの状態で、文字データはページに残っている。右はページを画像に変換してから塗った状態で、文字データ自体が存在しない。

このツールはどうやって文字を消している?

塗ったページを画像に変えてから黒く塗り、その画像だけで PDF を組み直しています。手順は 3 段階で、pdf.js でページを画面と同じ見た目の画像に描き直し、指定された範囲を黒く塗りつぶし、その画像を 1 ページぶんの JPEG として pdf-lib で PDF に埋め直します。元のページにあった文字・フォント・図形の情報は引き継がれません。

画像の細かさは解像度で決まります。A4 は 595.28 × 841.89 ポイント(1 ポイント = 1/72 インチ)で、これを DPI 倍に拡大した画素数で描きます。

解像度A4 1 ページの画素数画素数向いている用途
150 DPI1240 × 1753 px約 2.2 メガピクセル画面で読む・メールで送る。容量を抑えたいとき
200 DPI1653 × 2338 px約 3.9 メガピクセル紙に印刷して提出する。細かい注記まで読ませたいとき

150 DPI から 200 DPI に上げると画素数は約 1.8 倍になり、ファイルサイズもおおむねそれに比例して増えます。画面で読ませるだけなら 150 DPI で十分です。

A0 判のような大判ページは、選んだ解像度どおりには描きません。要求どおりの解像度にすると一辺が 9,000 画素を超え、スマートフォンのブラウザが描画できる上限に当たります。このツールは一辺 4096 画素を超えないところまで自動で解像度を下げるため、大判でも途中で止まりません。

保存前の確認では何を見ている?

書き出した PDF をツール自身がもう一度読み込み、画像化したページからテキストを抽出できるかどうかを試しています。1 文字も取れなければ「画像化した N ページから文字は検出されませんでした」と表示し、そこで初めてダウンロードします。

文字が取れてしまったページがあれば、保存は中止します。読み直したページ数が合わないなど、消えたかどうかを判断できなかったときも同じく中止します。確認できなかったものを「たぶん大丈夫」として手元に残すと、安全だと思い込んだまま配ってしまうためです。

保存前の確認が見ているのは、黒塗りの見た目ではなく中身です。黒い四角を重ねただけの PDF を同じ検査にかけると、下の文字がそのまま出てきます。提出する前に自分の手元で確かめられるので、渡したあとで「本当に消えているのか」と不安になりません。

テキストを抽出して文字の残りを調べる検査は、PDFテキスト抽出ツールでも行えます。他人から受け取った PDF や、別のソフトで黒塗りした PDF が安全かどうかを調べたいときは、そちらに読み込ませてみてください。黒塗りしたはずの文字が一覧に出てきたら、その PDF は配布できません。

黒塗り(墨消し)は解除して元に戻せる?

このツールで黒塗りした PDF は元に戻せません。塗ったページは文字データを持たない画像になっており、黒い部分の下にあった画素も塗った時点で上書きされています。塗る範囲を変えたいときは、元の PDF を読み込み直してやり直してください。出力は _redacted を付けた別名で保存されるので、元のファイルは手元に残っています。

黒い四角を重ねただけの PDF は、黒塗りを解除できてしまいます。PDF 編集ソフトで四角を選んで削除すれば下の文字が現れ、そこまでしなくても範囲を選んでコピーすれば文字列を取り出せます。受け取った PDF の黒塗りが外せるなら、その黒塗りは不完全だということです。

黒塗りすると PDF は何が変わる?

塗ったページだけが画像になり、文字の検索・コピー・選択ができなくなります。塗っていないページは元のままなので、検索も文字選択もこれまでどおり使えます。

  • 文字の検索・コピー: 画像化したページでは使えません。これは安全のための仕様で、検索できるということは文字データが残っているということです
  • ファイルサイズ: 画像化したページぶんだけ増えます。文字だけのページは数 KB ですが、150 DPI の画像にすると 1 ページあたり数百 KB になります。メール添付の上限に当たる場合は PDF圧縮ツールで後から縮められます
  • 文書の付帯情報: 作成者名・作成ソフト・しおり・添付ファイルは引き継がれません。これらにも個人情報が入っていることがあるため、消えるほうが都合のよい場面がほとんどです
  • 注釈とフォーム欄: 画像化したページでは注釈もフォーム欄も消えます。一方で画像化していないページの注釈とフォーム欄はそのまま残ります。隠したい情報がコメントや入力欄に書かれているページは、必ず枠で囲んでください。記入が必要な書類はPDF記入・手書き署名で先に埋めてから黒塗りします
  • ファイル名: 出力は元のファイル名の末尾に _redacted を付けた別名になります。元のファイルは上書きされません
  • パスワード保護: パスワードで保護された PDF は読み込めません。保護を外してから読み込んでください

どんな書類で使う?

提出先に見せる必要のない情報が混ざっている書類で使います。多いのは次の場面です。

  • 住民票・戸籍の提出: 本籍地やマイナンバーは、提出先が求めていなければ隠して出します
  • 通帳・取引明細の提出: 口座番号や取引相手の名前を消し、残高と日付だけを見せます
  • 契約書の共有: 金額・取引条件を伏せたまま、条項の文面だけを社内外で回覧します
  • 診断書・保険の書類: 病名や医療機関名を伏せ、日付と期間だけを勤務先に提出します
  • 資料の二次利用: 社内資料を外部向けに転用するとき、担当者名・内線番号・社内システムの画面を消します

住所や氏名が写真として写り込んでいる場合は、黒塗りではなく画像モザイク・ぼかしのほうが自然な見た目になります。ただし弱いモザイクは機械的に復元できることがあるため、絶対に読まれたくない情報は粗いモザイクか黒塗りを選んでください。

スマートフォンでも使える?

使えます。iPhone・Android のブラウザで開き、指で範囲をなぞって指定できます。アプリのインストールは不要です。

画面が狭くて位置を合わせにくいときは、表示倍率を 150% か 200% に上げてから指定してください。拡大してもページ内の相対位置で範囲を覚えているため、書き出される位置はずれません。なお端末のメモリには限りがあるので、ページ数の多い PDF をまとめて処理する場合は、PDF結合・分割ツールで必要なページだけ抜き出してから読み込ませると安定します。

塗りつぶす枠はどれくらい余裕を持たせる?

  • 塗る範囲は余裕をもって囲んでください。文字の端がわずかにはみ出すと、そこだけ読めてしまいます
  • 保存前の確認は、画像化したページから文字が取れないことを調べるものです。塗り残しの範囲そのものを判定するものではないため、ダウンロードした PDF は目で見ても確認してください
  • 確認が取れなかった場合、PDF は保存されません。枠を引き直すか解像度を変えてやり直してください
  • 処理は端末のメモリ上で行います。ページ数の多い PDF や大判のページでは時間がかかることがあります

よくある質問

PDFを無料で黒塗り(墨消し)するには?
PDF を読み込み、隠したい範囲をドラッグで囲んで「黒塗りして保存」を押すだけです。塗った範囲のあるページは画像に変換してから塗りつぶすため、下にあった文字はテキストとして残りません。1 ページに何か所でも指定でき、全ページの同じ位置をまとめて塗ることもできます。
黒塗りした文字が後から見えてしまうのはなぜ?
黒い四角を文字の上に重ねただけだからです。PDF は図形と文字データを別々に持っているため、四角を重ねても文字データはページに残り、コピーや図形の削除で読めてしまいます。確実に消すには、このツールのようにページを画像化して文字データ自体を無くす必要があります。
黒塗りすると文字の検索やコピーはできなくなりますか?
黒塗りした範囲のあるページだけできなくなります。塗っていないページは元のまま残るので、検索も文字選択もこれまでどおり使えます。検索できるということは文字データが残っているということなので、塗ったページで検索できないのは安全のための仕様です。
本当に文字が消えたか確認できますか?
保存の直前にツールが自動で確認します。書き出した PDF をもう一度読み込んでテキストを抽出し、画像化したページから 1 文字も取れないことを確かめてからダウンロードします。文字が残っていた場合や確認が取れなかった場合は保存しません。他のソフトで黒塗りした PDF を調べたいときは、PDFテキスト抽出ツールに読み込ませてください。
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