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失業保険はいつからもらえる?申請から初回受給までの流れと認定日

失業保険は離職した日から数えません。ハローワークで求職の申込みをした日が起算日です。そこから待期 7 日間、自己都合なら原則 1 か月の給付制限、4 週間ごとの失業認定日を経て支給が始まります。初回の振込は、会社都合で離職の約 7 週間後、自己都合で約 11 週間後が目安です。

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記載の計算結果は一般的な条件による概算です。個別の条件で金額は変わるため、手続きに直結する場面では公的機関の資料を確認してください。 (免責事項)

ユイ
先月末で仕事を辞めました。失業保険は 1 か月分たまったころに振り込まれるんですよね?
ハコ
まだ 1 日も進んでいません。カウントが始まるのは、ハローワークで求職の申込みをした日からです。
ユイ
辞めた日からではないんですか。
ハコ
違います。だから離職票を待っているあいだは何も進みません。先に順番を知って、動く日を決めてください。

失業保険はいつからもらえる?(申請から初回受給までの流れ)

順番は 6 段階に決まっています。

  1. 離職票を受け取る
  2. ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受ける
  3. 待期 7 日間が過ぎる
  4. 自己都合ならさらに給付制限が明ける
  5. 失業認定日に認定を受ける
  6. その認定日から通常 5 営業日で振り込まれる

時間がかかる原因は 2 つに分かれます。1 つは離職票が届くまでの待ち時間で、これは会社の手続き次第です。もう 1 つは待期と給付制限で、これは制度が決めた期間です。前者は短くできます。後者は短くできません。

1回目の認定日2回目の認定日会社都合支給対象期間自己都合給付制限支給対象待期7日給付制限支給対象期間
起点はハローワークで求職の申込みをした日(28 日目・56日目が失業認定日)。離職日ではない。会社都合は待期 7 日間の翌日から支給対象になり、自己都合は給付制限が明けるまで対象にならない。

9月30日に離職し、その 14 日後に離職票が届いてすぐハローワークへ行った場合の日付を並べると次のとおりです。金額は 38 歳・離職前 6 か月の平均月給 28 万円・被保険者期間 5 年以上 10 年未満で試算した基本手当日額 6,119 円で計算しています。

段階会社都合自己都合
離職日9月30日9月30日
ハローワークで求職の申込み(受給資格決定)10月14日10月14日
待期満了10月20日10月20日
給付制限なし10月21日〜11月20日
支給対象になる初日10月21日11月21日
初回の手当が出る失業認定日11月11日(1回目)12月9日(2回目)
初回の支給日数21 日分18 日分
初回振込額の目安128,499 円110,142 円
初回振込日の目安11月18日12月16日
離職日からの日数49 日77 日

自己都合の初回振込が遅いのは、給付制限だけが理由ではありません。1 回目の認定日(11月11日)は給付制限の途中にあるため、この日に認定を受けても支給される日数は 0 日です。制限が明けた 11月21日以降の分がまとまるのは 2 回目の認定日(12月9日)です。そこから振込までさらに数日かかります。給付制限 1 か月に対して、実際の遅れは 28 日です。

初回の支給日数が所定給付日数より少ない点にも注意してください。会社都合の初回は 21 日分、自己都合の初回は 18日分です。所定給付日数(この例では会社都合 180 日、自己都合 90日)は、認定日ごとに 4 週間分ずつ分割して受け取ります。総額が一度に振り込まれることはありません。自分の基本手当日額と所定給付日数は失業保険 給付額シミュレーターで出せます。入れるのは離職理由・年齢・被保険者期間・平均月給の 4 つだけで、計算はブラウザ内で完結し外部に送信されません。

表の日付はモデルケースです。失業認定日はハローワークが指定します。4 週間ごとという間隔は原則で、曜日と初回の設定は管轄のハローワークによって違います。振込の 5 営業日も祝日の並びで前後します。自分の日付は、受給資格の決定後にハローワークから渡される「雇用保険受給資格者のしおり」と雇用保険受給資格者証で確認してください。

ユイ
契約が更新されなくて辞めたので、会社都合と同じ扱いになると聞きました。それなら給付日数も同じですよね?
ハコ
給付制限がかからないのは同じです。ただ、給付日数まで同じになるのは特定理由離職者のうち雇止めの区分だけです。
ユイ
特定理由離職者にも種類があるんですか。
ハコ
2 つあります。介護や通勤困難で辞めた場合は、給付制限はなくても日数は自己都合と同じです。ここを混同すると受給総額の見込みが倍近くずれます。

特定理由離職者とは?自己都合・会社都合とどう違う?

特定理由離職者は、自己都合でも給付制限がかからない離職者の区分です。ハローワークの「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」は、これを 2 つに分けています。1 は更新を希望した有期契約が更新されなかった離職(雇止め)、2 は正当な理由のある自己都合の離職です。

差が出るのは所定給付日数です。1 に該当する場合だけ、所定給付日数が特定受給資格者(会社都合)と同じ表になります。しかもこれは離職日が 2027 年 3 月 31 日までの離職に限る暫定措置です。2 に該当する場合の所定給付日数は一般の離職者と同じで、増えません。

区分給付制限所定給付日数
会社都合(特定受給資格者)なし年齢と被保険者期間に応じた手厚い日数(例: 180 日)
特定理由離職者1(更新を希望した有期契約の雇止め)なし特定受給資格者と同じ(例: 180 日)。2027年3月31日までの離職に限る暫定措置
特定理由離職者2(正当な理由のある自己都合)なし一般の離職者と同じ(例: 90 日)
自己都合(一般の離職者)原則 1 か月一般の離職者の日数(例: 90 日)

表の日数は 38 歳・被保険者期間 5 年以上 10 年未満の例です。同じ人でも、区分が変わると 90 日と 180日に分かれます。基本手当日額 6,119 円で計算した受給総額は 550,710 円と 1,101,420 円です。

正当な理由のある自己都合(区分 2)として挙げられている代表的な事由は次のとおりです。

  • 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力や聴力の減退による離職
  • 妊娠・出産・育児による離職で、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた場合
  • 父母の死亡・疾病・負傷による扶養、または常時看護を必要とする親族の看護のための離職
  • 配偶者や扶養すべき親族との別居生活を続けることが困難になったための離職
  • 通勤が不可能または困難になったための離職(結婚に伴う転居、保育所の利用、事業所の移転、意思に反する転居、運輸機関の廃止や運行時間の変更、転勤や出向に伴う別居の回避など)
  • 希望退職者の募集に応じた離職(恒常的な早期退職優遇制度への応募は除く)

該当するかどうかを決めるのはハローワークです。ハローワークが本人の申し立てと資料を見て離職理由を認定します。会社が離職票に書いた理由がそのまま確定するわけではありません。契約書、医師の診断書、転居や介護の記録が判断材料になります。心当たりがあるものは求職の申込みのときに持参してください。この記事の区分は目安で、個別の該当可否には答えられません。

受給資格に必要な被保険者期間も変わります。一般の離職者は離職の日以前 2 年間に被保険者期間が通算 12 か月以上必要です。特定受給資格者と特定理由離職者は、離職の日以前 1 年間に通算 6 か月以上でも受給資格を得られます。勤めた期間が 1 年に届かない場合は、この違いで受給の可否が分かれます。

失業認定日とは?何をする日?

失業認定日は、失業の状態が続いていたことをハローワークに認めてもらう日です。原則 4 週間に 1 度指定されます。前回の認定日から今回の認定日の前日までが認定対象期間で、その間の求職活動と就労を失業認定申告書で申告します。認定を受けた日数分だけが支給の対象です。

認定には求職活動の実績が必要です。求人への応募、ハローワークや民間の職業紹介事業者での職業相談・職業紹介、再就職を支援するセミナーの受講などが実績になります。必要な回数は認定対象期間の種類で変わります。

認定対象期間必要な求職活動実績
給付制限がない人の初回認定日まで(待期満了の翌日から初回認定日の前日まで)1回以上
2回目以降(前回の認定日から今回の認定日の前日まで)原則2回以上
給付制限3か月を受ける人の制限明け最初の認定日まで3回以上

給付制限を受ける場合は、制限期間の初日から制限明け直後の認定日の前日までをひとまとめの対象期間として数えます。給付制限 3 か月では 3 回以上が必要です。給付制限 1か月の場合に必要な回数はハローワークの指示に従ってください。回数と数え方はしおりに記載されています。

アルバイトをした日も認定対象期間の申告に含めます。週 20 時間以上働くと「就職した」扱いになり、基本手当は受け取れません。1 日 4 時間以上働いた日は、その日の手当が後ろへ先送りされます。申告せずに働くと不正受給になり、受給した額の返還に加えて 2 倍相当額以下の納付を命じられます。条件と扱いの詳細は失業保険 給付額シミュレーターの解説にまとめています。

失業保険を受給中に配偶者の扶養に入れる?

基本手当日額が 3,612 円以上だと、健康保険の被扶養者にはなれません。被扶養者の収入基準は年間 130 万円で、これを 360 日で割った 3,611 円が日額の上限になります。基本手当は日額で支給されるため、この日額と基準を直接比べます。

モデルケースの基本手当日額は 6,119 円です。3,612 円を大きく超えています。受給中は配偶者の健康保険の被扶養者から外れ、国民健康保険と国民年金に自分で加入します。被扶養者の手続きは、受給が終わってからになります。

税金と社会保険で扱いが違う点が混乱の元です。基本手当は所得税・住民税では非課税で、配偶者控除や配偶者特別控除の判定に使う合計所得金額にも入りません。一方、健康保険の被扶養者の収入には算入されます。同じ「扶養」でも税制と社会保険で数え方が違うため、この 2 つを分けて考えてください。2 系統の壁の全体像は年収の壁とは?で整理しています。どの壁に届くかは年収の壁シミュレーターで分かります。

被扶養者の認定基準は保険者ごとに定められています。加入している健康保険組合や協会けんぽの支部に、基本手当の受給中の扱いと必要な手続きを確認してください。判断を先送りすると、保険料の遡っての精算が必要になることがあります。

まとめ

押さえる順番は 3 つです。起算日はハローワークで求職の申込みをした日だと理解する。自分の離職理由がどの区分に当たるかを確認する。基本手当日額と所定給付日数を計算して、初回振込までの家計を見積もる。

  • 初回振込までの期間: モデルケースでは離職から会社都合で 49 日、自己都合で 77日でした。ここに離職票を待つ日数が上乗せされます。届いたらすぐ来所するのが、最も効く短縮方法です
  • いくら受け取れるか: 基本手当日額と所定給付日数は失業保険 給付額シミュレーターで計算できます。離職理由を切り替えると、区分の違いが受給総額にどう響くかも比べられます
  • 再就職後の手取り: 受け取る額が基本手当から給与に戻ると、社会保険料と所得税・住民税が引かれます。転職先の年収での手取りは年収の手取り計算で確認してください。基本手当が非課税だった分、同じ金額でも手元に残る額は変わります

この記事の日付はモデルケースで、実際の認定日と振込日はハローワークが指定します。受給できるかどうか、どの区分に当たるかの判断もハローワークが行います。自分のケースの可否は、必ず管轄のハローワークで確認してください。

よくある質問

起算日は離職日ですか?ハローワークに行った日ですか?
ハローワークに行った日です。待期7日間も給付制限も、求職の申込みをして受給資格が決定した日から数え始めます。離職日から数えません。離職票が届くのを待って申込みが遅れると、その分だけ初回振込も後ろにずれます。モデルケースでは離職から 14 日後に申込みをして、初回振込が離職の 49 日後(会社都合)になりました。
離職票が届かないときはどうすればいいですか?
まず会社に発行の状況を確認してください。離職票は、会社が雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークへ提出した後に交付されます。離職の当日には届きません。会社に連絡しても発行されない場合は、住所を管轄するハローワークに事情を相談してください。求職の申込み自体は離職票がなくてもできるため、先に来所して指示を受けるほうが手続きは早く進みます。
失業認定日にハローワークへ行けないときはどうなりますか?
原則としてその認定対象期間分の基本手当は支給されず、支給が後ろにずれます。ただし就職、採用試験や面接、本人の病気やけが、親族の看護など、やむを得ない理由がある場合は認定日の変更が認められます。証明書類が必要になるため、行けないと分かった時点でハローワークへ連絡してください。理由の判断はハローワークが行います。
特定理由離職者に当たるかどうかは誰が判断しますか?
ハローワークが判断します。離職票の記載は出発点にすぎません。契約更新を希望したのに更新されなかった場合や、家族の介護・通勤困難でやむを得ず退職した場合は、契約書・医師の診断書・転居の記録などが判断材料になります。会社の記載に納得できないときは、求職の申込みのときに異議があることを伝えてください。

根拠にした資料

この記事の手続きの流れ・待期と給付制限の期間・所定給付日数・離職理由の区分は次の資料に基づいています(リンクの到達確認は 2026 年 8 月時点)。

改正で変わる数値: 自己都合の給付制限は 2020 年 10 月に 3 か月から 2 か月へ、2025 年 4 月に 2 か月から 1 か月へ短縮されました。この記事は原則 1か月で記述しています。それ以前に離職したケースには経過措置があります。特定理由離職者のうち雇止め(区分 1)の所定給付日数を特定受給資格者と同じにする措置は、離職日が 2027 年 3 月 31 日までの離職に限る暫定措置です。基本手当日額の上限額・下限額は毎年 8 月 1 日に厚生労働省の告示で改定されます。

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